アレイスター・クロウリーは、イギリスのオカルティスト、儀式魔術師、著述家、登山家。オカルト団体を主宰し、その奔放な言論活動と生活スタイルで当時の大衆紙から激しいバッシングを浴びた。スピリチュアル哲学のセレマ思想を提唱し『法の書』を執筆したことで知られる。
【アレイスター・クロウリーが魔術師になるまで】
アレイスター・クロウリーの幼少期から青年期
イギリスのウォリックシャー州のロイヤル・レミントン・スパで、エドワード・アレクサンダー・クロウリーとして生まれたアレイスター・クロウリーの父は、非国教徒のプロテスタントの宗派プリマス・ブレザレンのイクスクルーシブ・ブレザレン(英語版)の伝道師。
両親は敬虔なキリスト教原理主義者で寄宿学校に入ったものの、ひどいいじめを受け、抑圧こそが悪の原因であり、悪魔は存在し得ないと考えるようになり、悪魔が敵であるという考えを疑う。
その後、11歳で父と死別。思春期になると喫煙、売春婦とのセックスなども行っている。
19歳になるまでにアレイスターと名乗り、チェスト登山にも興味を持ち、1980年代には登山家としても活躍。ケンブリッジ大学に入学したが退学している。
アレイスター・クロウリーの魔術への道
その後、アレイスター・クロウリーは多くの魔術に関わります。
1989年に薔薇十字団から派生した秘教主義教団の黄金の夜明け団ヘルメス教団に参入。儀式魔術の訓練を受ける。
その後、メキシコ、サンフランシスコ、ハワイ、横浜、上海、スリランカと旅し、ここでベネットと再会し、ヨーガを学ぶ。
悪魔崇拝の儀式を行うアレイスター・クロウリー。悪魔は至高の力を持つと唱える。
そんなアレイスター・クロウリーは、日本にも旅で訪れています。
そして、ローズ・イーディス・ケリーと結婚。
ローズは特にオカルト的なものに興味はなかったが、クロウリーは彼女とギザの大ピラミッドの王の部屋で一夜を過ごし魔術儀式を行い、彼女はトランス状態になり、クロウリーは彼女を通して、12歳の時に自分の守護天使とみなしたアイワスと名乗る霊的存在からのコンタクトを受けたとしている。
ローズは数日かけてアイワスのものとされるメッセージを口述し、新しい時代の始まりを告げ、教えを語り、クロウリーはこれをもとに散文詩『法の書』を書いています。
その後、子どもにも恵まれたアレイスター・クロウリーは、1907年頃、クロウリーはラテン語で "銀の星 "を意味するイニシャルを用いた独自の教団「A∴A∴(アルゲンティウム・アストルム)」を設立。
魔術師エリファス・レヴィの生まれ変わりと称するアレイスター・クロウリーは、セレマの伝道に取り組み、魔術の著作と詩集を次々と発表し、アレイスター・クロウリーは世界から注目される人物となり、現代でも魔術界において崇拝される人物となっています。
アレイスター・クロウリーの著書
アレイスター・クロウリーに関する書物を紹介!
- 『法の書』 Sor. Raven訳(O.T.O. Japan公式日本語訳)
- 『法の書』 島弘之・植松靖夫訳、国書刊行会
- 『法の書 増補新訳』 植松靖夫訳、国書刊行会
- 『世界魔法大全 英国篇2 魔術 - 理論と実践(上)』 島弘之他訳、国書刊行会
- 『世界魔法大全 英国篇2 魔術 - 理論と実践(下)』 島弘之他訳、国書刊行会
- 『魔術 - 理論と実践』 島弘之・植松靖夫・江口之隆訳、国書刊行会、
- 『アレイスター・クロウリー著作集1 神秘主義と魔術』 島弘之訳、国書刊行会
- 『アレイスター・クロウリー著作集2 トートの書(英語版)』 榊原宗秀訳
- 『トートの書』 榊原宗秀訳、2004年
- 『アレイスター・クロウリー著作集3 麻薬常用者の日記』 植松靖夫訳、国書刊行会
- (改訳新装版)『麻薬常用者の日記』 国書刊行会(全3巻)
- 『アレイスター・クロウリー著作集4 霊視と幻聴』 飯野友幸訳、国書刊行会
- 『アレイスター・クロウリー著作集5 777の書』 江口之隆訳、国書刊行
- (新装版)『777の書』 江口之隆訳、国書刊行会
- 『ムーンチャイルド』 江口之隆訳、東京創元社〈創元推理文庫)
- 『黒魔術の娘』 江口之隆訳、東京創元社〈創元推理文庫)
- 『アレイスター・クロウリーの魔術日記』 スティーヴン・スキナー編、江口之隆訳、「著作集 別巻2」国書刊行会
アレイスター・クロウリーが登場する映画・小説・ゲーム
小説
トマス・ウィーラー『神秘結社アルカーヌム』
ランダル・コリンズ『シャーロック・ホームズ対オカルト怪人』
サマセット・モーム『魔術師(英語版)』 魔術師オリヴァー・ハドゥーはクロウリーがモデル。
コリン・ウィルソン『ジェラード・ソーム氏の性の日記』自称魔術師カラドック・カニンガムはクロウリーがモデル。
漫画
氷室奈美『タロットウォーズ』 - 死後のクロウリーが幽体(アストラル体)で登場。
CLAMP『カードキャプターさくら』 - 精霊を封印するクロウカードの制作者クロウ・リードの名前のモデル。
外薗昌也『犬神』 - 作中に登場する「23細胞」命名の由来となる「生命の樹宇宙論」の提唱者。
ゲーム
『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム』 - アレイスターをモデルにしたモンスター《召喚師アレイスター》や《魔導原典クロウリー》が存在する。
『真・女神転生II』 - 魔界ネツァクのボスとして登場。
『ラヴヘブン』A・クロウリー
『斬魔大聖デモンベイン』マスターテリオン
『真・女神転生Ⅱ』アレイスター・クロウリー
『とある魔術の禁書目録』のアレイスター・クロウリー
『とある魔術の禁書目録』は、鎌池和馬による日本のライトノベルシリーズで、アニメにもなっている大ヒット作品。イラスト担当は灰村キヨタカ。電撃文庫(メディアワークス→アスキー・メディアワークス→KADOKAWA)にて2004年4月から刊行されている。略称は「とある」「禁書目録」「禁書」「インデック]など。スピンオフを含めて「とあるシリーズ」と呼ぶ。
同名の別人ではなく、アレイスター・クロウリー本人の設定。
学園都市統括理事長。元世界最高最強の魔術師にして現世界最高の科学者。アレイスター本人が現代まで生き延びていることになっている。作品の根幹を担うキーキャラクターでアニメ版の声優は関俊彦さん。
こどもたちが楽しむ漫画やアニメにも登場していることからアレイスター・クロウリーの名は受け継がれ、誰もが知る存在になっています。